朝からだるくて頭が重いのに、検査では異常なしと言われた。夜になると動悸や不安まで重なり、スマホで症状を調べ続けてしまう方は少なくありません。

たけちはり灸院のたけちです。この記事では、自律神経失調症で出やすい身体と気持ちの変化、受診を急ぎたいサイン、日常での見直し方をお伝えします。

先に全体像を確認したい方は、自律神経失調症の症状ページもあわせてご覧ください。この記事では、今回のテーマに沿って日常で確認したいことをお伝えします。

検査で異常なしと言われたあとの不安

内科で血液検査や心電図を受けても大きな異常はないと言われると、ほっとする反面、では今のつらさは何なのかと戸惑う方が多くいらっしゃいます。

自律神経失調症は、正式な病名というより、自律神経の乱れによって心身にさまざまな不調が出ている状態を指す言葉として使われます。診断や治療は医師が行う領域で、他の病気がないかを確かめる作業が先に行われるのが一般的です。

気のせいでも甘えでもなく、検査に映りにくい不調は実際にあります。ただ、原因をひとつに決めつけず、複数の負担が重なっている可能性を順に見ていく姿勢が大切です。検査で異常なしと言われたあとの不安は、そこから少しずつ整理できます。

朝のだるさや夕方の動悸など身体に出る変化

身体の症状は、頭痛、めまい、動悸、息苦しさ、胃の不調、手足の冷え、発汗の変化など、一つの部位にとどまらず全身に及ぶのが特徴です。

人によって目立つ場所は違い、胃腸が弱い方はお腹の不調、肩こりが強い方は首まわりのつらさとして出やすいといわれています。同じ人でも、朝は頭が重く、夕方は動悸が気になるというように、時間帯で表情が変わることもあります。

次の一覧は、診断のためではなく、ご自身の状態を整理するための目安です。当てはまる数が多いからといって、特定の状態と決まるわけではありません。

  • 朝起きた時点で疲れが残り、頭が重い
  • 立ち上がったときにふらつくことがある
  • 理由のはっきりしない動悸や息苦しさがある
  • お腹の張り、便秘、下痢を繰り返している
  • 手足の冷えやほてり、汗の出方が気になる
  • 首や肩のこりが強く、休んでも抜けにくい

複数に当てはまる方でも、慌てる必要はありません。大切なのは数よりも、いつ、どんな場面で強まるかを見ることです。首や肩の緊張が続いている状態は、呼吸の浅さや寝つきにも関わることがあるため、あとで触れる記録が役に立ちます。

眠れない夜やイライラなど気持ちの変化

気持ちの面では、不安感、イライラ、落ち込み、集中力の低下、やる気の出にくさなどが挙げられます。

身体のつらさと気持ちの揺れは、互いに影響し合うことがあります。眠れない夜が続いて日中の集中力が落ち、それが焦りにつながってさらに寝つけなくなる、という流れは、来院される方のお話でもよく聞かれます。

私自身、大学で心理学を学んだ経験があり、気持ちの揺れを弱さとして扱わないことを大切にしています。一方で、気分の落ち込みが強い、何も楽しめない状態が2週間以上続くといったときは、心療内科や精神科に相談したほうがよい状態です。

更年期の時期と重なっている場合は、婦人科で相談する選択肢もあります。どの診療科が合うかは症状の中心によって変わるため、迷うときは、まず内科で相談しても構いません。

日によって症状が入れ替わるのはなぜか

昨日は頭痛、今日は胃の不調、というように症状が入れ替わり、余計に不安になる方は少なくありません。

自律神経は、体温、血流、消化、呼吸などを無意識に調節しており、睡眠不足、仕事や家事の緊張、天候や気温の変化、ホルモンの揺らぎなどの影響を受けます。そのため、負担が重なった場所に、その日ごとに違う形で不調が出ることがあります。

たとえばデスクワークで長時間同じ姿勢が続き、夜は子どもの世話で睡眠が細切れになる生活では、首や背中の緊張が抜けにくくなります。自律神経の影響かもしれないと言われた不調でも、生活の重なり方を見直すと、変化のきっかけが見つかることがあります。

強く揉む前に、夜の過ごし方を見直す

自宅では、大きな生活改善を目指すより、負担を一つ減らすほうが続けやすいものです。

たとえば就寝前の一時間はスマホの明るさを落とす、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、寝る前に息をゆっくり吐く時間を数分つくる、といった小さな工夫があります。合う合わないがあるため、一つ試して様子を見る程度で十分です。

反対に、つらいからといって首や背中を強く揉む、無理に動かすのは避けるのが安心です。翌日にだるさや痛みが増すことがあり、緊張がさらに強まる場合もあります。

運動も、しんどい日に無理をせず、天気のよい日に10分歩くくらいから始めれば十分です。しびれや強い痛みを伴う場合は、動かす前に医療機関で確認してください。

胸の痛みや強いめまいがあるときは受診を

自律神経の乱れと思い込む前に、先に医療機関で確認したほうがよい症状があります。

強い胸痛や呼吸困難、急な麻痺は先に医療機関へ相談してください。経験したことのない激しい頭痛、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らないといった場合も、ためらわず救急を含めて相談しましょう。

そこまで急でなくても、不調が2週間ほど続く、仕事や家事に支障が出ている、体重が急に減ったといった場合は、内科や症状に合った診療科で相談すると安心です。状態によって判断が変わるため、詳しくは医療機関で確認してください。

他の病気の有無を調べるのは医療機関の役割です。当院のような鍼灸院は、その確認を前提に、身体の緊張や生活の負担を見ていく場になります。順番と役割を分けて考えると、迷いにくくなります。

来院時に身体と生活のどこを見るか

来院された方には、まず症状がいつ、どんな場面で強まるかをお聞きします。医療機関での検査結果や服薬の有無もあわせて伺います。

そのうえで、首、肩、背中、お腹まわりの張りや、呼吸の深さ、姿勢、睡眠時間、仕事中の座り方などを見ていきます。症状のある場所だけでなく、負担が集まりやすい部分を全体で見るためです。

女性の方は、月経周期や更年期の時期と症状の強まり方が重なることもあるため、差し支えない範囲で伺います。お話しいただいた内容は、当日の施術の強さや進め方を決める判断材料にします。

鍼が苦手な方への選択肢

鍼への怖さから、受けたい気持ちがあっても一歩が出ない方もいます。鍼が怖い方への施術として、当院ではDRT整体もご用意しています。

DRT整体は、背骨をやさしく揺らす施術で、強く押したり、大きくひねったりするものではありません。体の反応を確認しながら進め、鍼が怖い方への選択肢の一つとしています。感じ方には個人差があり、合う合わないもあります。

今日から一週間、変化を書き留めてみる

症状の一覧を眺めるだけでは、自分の状態とはつながりにくいものです。大切なのは、症状の数を数えることよりも、いつ、どんな条件で変わるかを知ることです。

まずは今日から一週間、朝の体調、眠った時間、症状が強まった時間帯と場面を、スマホのメモに一行ずつ残してみてください。受診や来院の際に、状況を伝える手がかりになります。

症状のある部分だけでなく、首や背中の緊張、睡眠や仕事などの生活上の負担も含めて確認したい方は、たけちはり灸院へお気軽にご相談ください。


この記事をシェアする

関連記事